【FP3級】雇用保険とは?基本手当などをわかりやすく解説!

【FP3級】雇用保険 ライフプランニングと資金計画

「FP3級の雇用保険が覚えられない!」

「FP3級に合格するために最低限必要な内容だけ教えて!」

FP3級の雇用保険の分野は、給付の内容が多くて覚えらずに悩んでいる方も少なくありません。

僕もなにがなんだか分からない状態で勉強していたよ…

本記事では、FP3級で覚えておきたい内容に絞って、雇用保険について解説していきます。

社会保険という大きな括りの中にある1つの保険として、今回紹介する「雇用保険」があります。

FP3級の勉強をするうえで、全体像を理解しておくことは大切なため、気になる方は「社会保険」もチェックしてみましょう。

【FP3級】雇用保険とは?

雇用保険とは、労働者の生活や雇用を安定させるための保険です。

労働者が生活をするために必要な雇用を維持する目的で、失業・再就職活動などに対して給付が行われます。

雇用保険の対象者

雇用保険の対象者は、すべての労働者です。

しかし、社長や役員、個人事業主などを除きます。

雇用保険の対象者も労災保険と一緒なんだね!

雇用保険の保険料

雇用保険の保険料は、業種によって保険料率や負担割合が異なります。

また、保険料は事業主と労働者で負担(折半ではない)します。

労災保険は、事業主が全額負担だったね!

雇用保険では、事業主と労働者の両方が支払うのか!

雇用保険の給付内容

雇用保険の給付内容は、以下の5つに分けられています。

雇用保険の給付内容簡単な説明
基本手当失業保険とも言われており、失業者に対して給付される
就職促進給付再就職を支援するために給付される
雇用継続給付介護をしている方や高齢者が安定して生活できるようにするために給付される
育児休業給付育児を支援するために給付される
教育訓練給付労働者のキャリアアップ・スキルアップのために給付される
【FP3級】雇用保険の給付内容一覧

雇用保険のそれぞれの給付内容をわかりやすく解説していきます。

雇用保険の給付①基本手当

雇用保険の給付1つ目は、基本手当(求職者給付手当)です。

基本手当は、失業保険と言われることが一般的であり、失業者に対して給付されます。

失業保険なら聞いたことある!

基本手当も失業保険も同じなんだね!

基本手当の受給条件

基本手当を受け取るためには、離職前の2年間に被保険者期間が通算12ヶ月以上あることが条件です。

また、倒産・解雇が理由の場合は、離職前の1年間に被保険者期間が6ヶ月以上あれば受け取ることができます。

【FP3級】で覚えておきたい!

FP3級の雇用保険(基本手当)

基本手当の受給条件で覚えておきたいのは、以下の2つです。

  • 離職前の2年間に被保険者期間が通算12ヶ月以上
  • 倒産・解雇が理由の場合は、離職前の1年間に被保険者期間が6ヶ月以上

覚え方は、「倒産や解雇の場合、働いている人は悪くないので、通常の半分になる」と覚えておくのがおすすめ!

基本手当の給付日数

基本手当の給付日数は、「自己都合または定年退職」の場合と「倒産や会社都合の退職」の場合に分けられます。

「自己都合または定年退職」の場合、基本手当の給付日数は以下の通りです。

被保険者期間基本手当の給付日数
10年未満90日
10年以上20年未満120日
20年以上150日
【FP3級】基本手当の給付日数(自己都合・定年退職)

また、「倒産や会社都合の退職」の場合は、被保険者期間・被保険者の年齢によって90日~330日まで給付日数が決められています。

な、なんやこれ…

どうやって覚えればええんや…

基本的にFP3級の試験では、最長日数が聞かれる!

だから、下のまとめだけ覚えとけばOK!

【FP3級】で覚えておきたい!

FP3級の雇用保険(基本手当)

基本手当の給付日数で覚えておきたいのは、以下の2つです。

  • 自己都合や定年退職は最長150日
  • 倒産や会社都合の退職は最長330日

これだけなら覚えられそう!基本手当の覚え方は…

倒産(とうさん)だから330日!自分の都合で辞めるときは、その半分くらいの150日!

それだったら、自己都合(zikotsugou)で150日の覚え方もおすすめよ!

け、結構ゴリ押しだね…

基本手当の給付制限と待期期間

雇用保険の基本手当では、給付制限待期期間があります。

種類簡単な説明
待期期間求職の申請をしてから7日間は支給されない
給付制限自己都合退職の場合は、待期期間の7日間にプラスして、2ヶ月間は支給されない
【FP3級】雇用保険(待期期間と給付制限)

FP3級の問題では、待期期間と給付制限について聞かれることもあるから、覚えておこう!

参考:雇用保険受給者のみなさまへ|厚生労働省

雇用保険の給付②就職促進給付

雇用保険の給付2つ目は、就職促進給付です。

就職促進給付とは、名前にもある通り、再就職を促進するための給付です。

就職促進給付は、基本手当を受け取っている方が就職した場合などに給付されます。

FP3級の雇用保険の分野では、あまり聞かれません!

そんな給付もあるんだ~くらいでOKです!

参考:就職促進給付|ハローワークインターネットサービス

雇用保険の給付③雇用継続給付

雇用保険の給付3つ目は、雇用継続給付です。

雇用継続給付とは、介護をしている方や高齢者が安定して生活できるようにするための給付です。

雇用継続給付の種類簡単な説明
高年齢雇用継続給付60歳以上になって賃金が減った場合などに雇用を維持するための給付
介護休業給付家族の介護で休業した方を助けるための給付
【FP3級】雇用保険(雇用継続給付の種類)

それぞれの雇用継続給付をわかりやすく解説していきます。

参考:雇用継続給付について|厚生労働省

高年齢雇用継続給付

FP3級の試験を受ける場合、高年齢雇用継続給付で覚えておきたいポイントは、以下の通りです。

  • 被保険者期間が5年以上
  • 60歳になった時点でもらっていた賃金の75%未満の賃金で働いている
  • 給付内容:各月の賃金の最大15%を支給

FP3級の雇用保険の分野では、2018年からは出題されていないよ!

出題頻度は低いから、難しい人は一旦スルーしてもいいわよ。

参考:高年齢雇用継続給付について|ハローワークインターネットサービス
参考:高年齢雇用継続給付の内容について|厚生労働省

介護休業給付

介護休業給付は、家族を介護するために休んだ場合の給付です。

【FP3級】で覚えておきたい!

FP3級の雇用保険(介護休業給付

介護休業給付で覚えておきたいのは、以下の2つです。

  • 93日を限度として、最大3回まで給付される
  • 休業前の賃金の67%が給付される

覚えにくいっ!覚え方を考えたい!!

賃金の67%(約2/3)給付は他の分野でもよく見るけど…

諦めて覚えなさい…

よし!とりあえず、介護休業給付の覚え方は「奇数」

全部奇数だぁ~

この子大丈夫かしら…

参考:介護休業給付の内容|厚生労働省

雇用保険の給付④育児休業給付

雇用保険の給付4つ目は、育児休業給付です。

育児休業給付は、育児を支援するための給付であり、育休を取得した場合に受け取ることができます。

育児休業給付の種類簡単な説明
出生児育児休業給付金(産後パパ育休)休業前の賃金の67%を支給
育児休業給付金休業前の賃金の67%を支給(育児休業開始から181日以降は50%)
【FP3級】雇用保険(育児休業給付の種類)

色々あってややこしいね…

とりあえず、FP3級の育児休業給付では、賃金の67%がもらえるということを覚えておけばOK!

参考:育児休業給付について|厚生労働省
参考:育児休業給付の内容|厚生労働省

雇用保険の給付⑤教育訓練給付

雇用保険の給付5つ目は、教育訓練給付です。

教育訓練給付は、労働者のスキルアップ・キャリアアップを支援するための給付であり、厚生労働大臣が指定する教育を受けた場合、受講費用の一部が支給されます。

一般教育訓練給付金専門実践教育訓練給付金特定一般教育訓練給付
支給額受講費用の20%(最大10万円受講費用の40%(上限20万円)受講費用の50%(最大40万円)
給付条件雇用保険の被保険者期間が3年以上(初回利用の場合は1年以上)雇用保険の被保険者期間が3年以上(初回利用の場合は1年以上)雇用保険の被保険者期間が3年以上(初回利用の場合は2年以上)

とてもややこしいけど、FP3級の過去問では「一般教育訓練給付金」ばかり問われているよ!

難しい人は、一般教育訓練給付金だけ覚えておこう!

スキルアップをしたいという方は、知っておいても損はないので、以下の参考記事からチェックしてみるのもおすすめですよ!

参考:教育訓練給付制度|ハローワークインターネットサービス
参考:教育訓練給付制度|厚生労働省

【FP3級】雇用保険の過去問を解いていこう!

FP3級の雇用保険の分野は、覚える内容が数多くあります。

実際に雇用保険の分野で出題された「FP3級」の過去問を解いていこう!

知識を定着させるためには、問題を解くことが大切よ!

FP3級:雇用保険の問題①

正当な理由がなく自己の都合により退職した者に対する雇用保険の基本手当は、待期期間の満了後4カ月間は支給されない。

出典:日本FP協会 3級ファイナンシャル・プランニング技能検定学科試験2024年5月

答え:×

FP3級の雇用保険の基本手当では、給付制限と待期期間の分野で以下の2つを覚えておきましょう。

  • 待期期間:求職の申請から7日間は支給されない
  • 給付制限:自己都合の退職場合は、待期期間の7日間に加えて2ヶ月間は支給されない

→【FP3級】雇用保険の「基本手当の給付制限と待期期間」を復習する

FP3級:雇用保険の問題②

雇用保険の基本手当を受給するためには、倒産、解雇、雇止めなどの場合を除き、原則として、離職の日以前( ① )に被保険者期間が通算して( ② )以上あることなどの要件を満たす必要がある。

  • ① 1年間 ② 6カ月
  • ① 2年間 ② 6カ月
  • ① 2年間 ② 12カ月

出典:日本FP協会 3級ファイナンシャル・プランニング技能検定学科試験2024年5月

答え:3

FP3級の雇用保険の基本手当では、以下の2つを覚えておきましょう。

  • 離職前の2年間に被保険者期間が通算12ヶ月以上あること
  • 倒産・解雇が理由の場合は、離職前の1年間に被保険者期間が6ヶ月以上であること

→【FP3級】雇用保険の「基本手当の受給条件」を復習する

FP3級:雇用保険の問題③

【FP3級】雇用保険の過去問

出典:日本FP協会 3級ファイナンシャル・プランニング技能検定学科試験2023年1月

答え:3

FP3級の介護休業給付で覚えておきたいのは、以下の2つでした。

  • 93日を限度として、最大3回まで給付される
  • 休業前の賃金の67%が給付される

ほら!「全部奇数」の覚え方で行けた!

う、運がよかったわね…

みなさんはしっかり覚えましょうね!

→【FP3級】雇用保険の「介護休業給付」を復習する

FP3級:雇用保険の問題④

【FP3級】雇用保険の過去問

出典:日本FP協会 3級ファイナンシャル・プランニング技能検定学科試験2022年5月

答え:3

FP3級の介護休業給付で覚えておきたいのは、以下の2つでした。

  • 93日を限度として、最大3回まで給付される
  • 休業前の賃金の67%が給付される

→【FP3級】雇用保険の「介護休業給付」を復習する

介護休業給付は、最近のFP3級の試験でよく出ているから覚えておこう!

どうかみなさんは「奇数だけ」とか変な覚え方はしないでください…

FP3級:雇用保険の問題⑤

雇用保険の教育訓練給付金のうち、一般教育訓練に係る教育訓練給付金の額は、教育訓練施設に支払った教育訓練経費の( ① )相当額であるが、その額が( ② )を超える場合の支給額は、( ② )となる。

  • ① 10% ② 10万円
  • ① 20% ② 10万円
  • ① 20% ② 20万円

出典:日本FP協会 3級ファイナンシャル・プランニング技能検定学科試験2022年5月

答え:2

一般教育訓練給付金の額は、以下の通りでした。

受講費用の20%(最大10万円

→【FP3級】雇用保険の「教育訓練給付」を復習する

【FP3級】雇用保険のまとめ

本記事では、FP3級の受験で覚えておきたい内容に絞って、わかりやすく雇用保険について解説しました。

雇用保険の給付は全部で5種類があり、FP3級の試験では出題される頻度も高めです。

しっかりと雇用保険の内容を復習しておこう!

雇用保険の内容をマスターして、FP3級の試験に合格しましょう!

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